【最新版】GA4徹底解説!Web担当者なら知っておきたい基礎知識
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2023.04.24

【最新版】GA4徹底解説!Web担当者なら知っておきたい基礎知識

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アクセス解析ツールとして広く使われている「Google アナリティクス」。現在多くのWebサイトで利用されているGoogleアナリティクスのバージョンはユニバーサルアナリティクス(UA)といい、2023年7月にサポートが終了すると発表されています。

結論からお伝えすると、今後も引き続きGoogle Analyticsを使ってサイト分析をする場合は、最新バージョンであるGoogle Analytics4 プロパティ(GA4)をできるだけ早く導入することをオススメします。

この記事では「Googleアナリティクス 4プロパティ(GA4)」の基礎知識として、UAから移行することになった背景、UAとの違いや、導入にあたっての注意点を解説していきます。


GA4ってなに?

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GA4とは「Googleアナリティクス4プロパティ」の略称で、2020年10月に公開されたGoogleアナリティクス最新バージョンです。これまで広く使われてきたユニバーサルアナリティクス(UA)の”次世代バージョン”に該当します。

Googleアナリティクスのバージョン

“次世代バージョン”とはいうものの、GA4はこれまでのアクセス解析の思想とは全く異なる計測方法であることから、単なるUAのバージョンアップではなく、もはや別物のアクセス解析ツールと言えます。

参考:MarkeZine│これまでのGoogle AnalyticsとGA4は、何が違うのか? 5つの特徴を解説


UAからGA4への移行の背景

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GA4でアクセス解析を行う上で、UAから移行することになった背景を理解しておくことは非常に重要です。ここでは特に重要な3つの背景について解説していきます。


ユーザー行動の変化

UAからGA4への移行の背景の一つとして、ユーザー行動の変化があります。具体的には、一人のユーザーがスマホやPC、タブレットなど複数のデバイスを使ったり、WEBのみならずアプリにも行動範囲が広がるようになりました。ところがUAではデバイスを跨ぐユーザー判別やアプリの解析が難しいため、このようなユーザー行動の変化に対応できないという課題がありました。

ユーザー行動の変化

プライバシー保護への対応

昨今の世界的なプライバシー保護への関心の高まりを受け、各国において新たな規制が登場しています(図表1)。アクセス解析ツールはCookieなどの個人情報を利用しているため、もちろんGoogle Analyticsもこれらの個人情報保護法に対応していく必要があります。

PwC│グローバル個人情報保護態勢の構築支援

LTV(顧客生涯価値)の重要性

近年、LTV(顧客生涯価値)というマーケティング指標が注目されるようになりました。LTVとは、ユーザーが生涯を通して企業にもたらす価値を表す指標のことで、顧客との関係性をより長期的な視点で評価するものです。UAはマーケティングファネルの最下部、すなわち、コンバージョンに近い、購入意欲の高い顕在顧客の分析には最適なツールでした。しかし、今後はユーザーがマーケティングファネルのどの段階にいても、潜在顧客として計測・分析していくことが重要と考えられるようになりました。


GA4とUAの違い

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さて、上記のような背景からGA4へ移行することになったGoogle Analyticsですが、移行に伴って様々な機能や定義が変更となります。今回は下記の3つについて解説します。

  1. データ計測方法と指標の定義
  2. アカウント構造
  3. レポートメニュー

1. データ計測方法と指標の定義

UAでは、分析の軸を「セッション」として、「ページ」単位で計測していました。一方、GA4では分析の軸が「ユーザー」、計測単位はユーザーの行動を示す「イベント」になります。例えば、セッション数を計測する場合、UAではページビューによって計測していましたが、GA4では「session_start」というイベントの発動によって計測されます。

データ計測方法が変わったことで、UAでは馴染み深い「離脱率」や「ページ/セッション」などの指標がGA4では廃止になり、「エンゲージメント率」や「scroll」などの新しい指標が採用されています。また、UAとGA4で名前は同じでも定義が変更になった指標もあります。例えば「直帰率」は、GA4の場合(1ーエンゲージメント率)で算出されるためUAとは定義が異なっており、計測数値も違った結果になります。

UAとGA4の指標の違い

GA4がユーザー軸での分析になったことは、プライバシー保護への対応にも影響があります。企業はGDPRなどの個人情報保護法に則ってデータを管理する必要がありますが、GA4ではユーザー単位での管理が可能なので、ユーザーからデータ削除を求められるようなケースにも対応できるようになりました。

参考:アナリティクス ヘルプ│[UA→GA4] 指標の比較: Google アナリティクス 4 とユニバーサル アナリティクス


2. アカウント構造

下図の通り、UAのアカウントは「アカウント>プロパティ>ビュー」という3階層の構造でした。一方、GA4ではビューがなくなり「アカウント>プロパティ」の2階層になり、プロパティ内に「データストリーム」が登場しました。

データストリームには「ウェブ」「iOSアプリ」「Androidアプリ」の3つが用意されており、設定したいプラットフォームを選択してデータを計測します。これにより、Webサイト用のデータとFirebase経由で計測されたアプリ経由のデータを統合して計測することができるため、WEBとアプリをまたいだユーザーの行動を同じユーザーとして認識し分析することができるようになりました。

参考:アナリティクス ヘルプ│[GA4] Google アナリティクス アカウントの構成


3. レポートメニュー

UAとGA4ではレポートメニューも違っています。具体的には、UAのレポートメニューは「リアルタイム・ユーザー・集客・行動・コンバージョン」という構成でしたが、GA4では「リアルタイム・ユーザー・ライフサイクル」となりました。「ライフサイクル」の名の通り、GA4ではよりLTV(顧客生涯価値)にフォーカスして分析できるメニュー構成になっています。

UAとGA4のレポートの違い

GA4で注意すべきこと

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GA4を導入するにあたって、UAからデータを移行できなかったりデータの保持期間が短くなるなど、注意すべきことは沢山あります。しかし、一番気を付けたいポイントは「同じ条件でもUAとGA4では異なる計測結果になる可能性がある」ということです。

例えば、セッション数を計測する際、日付を跨いだり流入元が変わるとUAではセッションが途切れるため複数回に分けて計測します。一方、GA4では継続した1回のセッションとして計測するため、結果として、同じ条件なのにGA4の方がセッション数が少ない見え方になることがあります。

GA4とUAのセッション計測方法の違い
GA4とUAのセッション計測方法の違い

これは「GA4とUAの違い」で説明した通り、UAとGA4でデータの計測方法が異なるために発生することですが、このような仕組みを理解せずに数値データだけを見て判断すると事実ではない結論に至ってしまう可能性があるため注意が必要です。


よくある質問

Q:GA4ではデバイスを跨いだ同一ユーザーのセッションをどのように判定するのですか?
A:Google独自の機能である「User-ID」や「Googleシグナル」を活用してユーザーを判定します。これらの機能を利用するにはGA4の管理画面で設定作業を行う必要があります。

Q:UAのサポート終了までにまだ時間がありますがすぐに移行した方が良いのでしょうか?
A:UAのデータをGA4に引き継ぐことができないため、直前で移行すると前月比較などが難しくなってしまいます。可能な限り早めに移行を完了し、UAとGA4を並走させることをおすすめします。


最後に

【最新版】GA4徹底解説!Web担当者なら知っておきたい基礎知識

ユニバーサルアナリティクス(UA)の”次世代バージョン”であるGA4。Webサイトのアクセス解析ツールとしてGA4の導入・UAからの移行を検討される企業が増える一方で、設定方法やデータの見方などで困っているというお声をいただく機会が増えています。GA4がサービスを開始してから機能や管理画面が次々とアップデートされるため困惑されている方も多いのではないでしょうか。

フォチューナではしっかりとヒアリングを行いながらGA4の導入・移行のサポートを提供しておりますので、お困りの際はお気軽にご相談ください!

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