直帰率・回遊率・離脱率とは?オウンドメディア改善方法を解説!【GA4対応】
2023.11.28

直帰率・回遊率・離脱率とは?オウンドメディア改善方法を解説!【GA4対応】

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オウンドメディア担当者がGoogle Analyticsなどのアクセス解析ツールでよく活用する指標に「直帰率」「回遊率」「離脱率」があります。サイト内コンテンツへのユーザーの満足度を測る指標として「直帰率」「回遊率」「離脱率」が扱われますが、Webサイトの種類や目的によって評価ポイントは大きく異なります。
本記事では、3つの指標の定義や改善方法について、これまでのユニバーサルアナリティクス(UA)とGoogle Analytics 4(GA4)での定義や計測方法の変更点をふまえて解説していきます。

この記事はこんな人におすすめ

直帰率・回遊率・離脱率とは?

直帰率・回遊率・離脱率とは?オウンドメディア改善方法を解説!【GA4対応】

直帰率・回遊率・離脱率を理解〜改善策まで徹底解説

直帰率・回遊率・離脱率は、オウンドメディアなどのコンテンツマーケティングを分析、改善する上で重要な指標です。直帰率・回遊率・離脱率を知ることで、オウンドメディアが最終目標に向けて正しく運営できているかを確認できます。例えば、オウンドメディアに訪れたユーザーの行動を直帰率や回遊率、離脱率をもとに分析することで、目標達成を阻む要因を探り、より高い成果を出すための施策を立てることができます。ここでは、それぞれの意味や違いについて紹介します。


直帰率とは

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直帰=エンゲージメントが発生しなかったセッション

直帰率とは、オウンドメディアなどのサイトに訪れたセッションのうち、エンゲージメントが発生しなかったセッションの割合のことを指します。Google Analytics 4(GA4)では「10秒を超えて継続したセッション」「コンバージョンイベントが発生したセッション」または「2回以上のページビューもしくはスクリーンビューが発生したセッション」を「エンゲージ セッション」と言い、これらの条件に当てはまらないセッションが直帰扱いになります。ユニバーサルアナリティクスでは「最初のページだけで離れたセッション」を直帰としていたので、UAからGA4へ切り替える際は定義の違いを理解しておくことが重要です。

Google Analytics 4とユニバーサルアナリティクスの直帰と回遊の定義の違い

直帰率は「エンゲージメントがなかったセッション数÷全セッション数」で計算されます。例えば、Webサイトへのセッションが100で、そのうち5セッションが10秒以内にサイトから離脱した場合、直帰率は5%です。反対に、95%のセッションではページスクロール・ボタンクリックやページ遷移などのエンゲージメントが発生したことになります。

直帰率が高い理由としては、コンテンツが読みづらい、デザインが合わない、ユーザーが欲しい情報がないなどが考えられます。直帰率が高い場合はすぐの改善が必要ですが、実は直帰率は流入経路によって傾向があります。例えば、広告からのアクセスは比較的直帰率が高くなりやく、GoogleやYahoo!検索の場合は積極的に興味を持ってアクセスしていることが多いため直帰率も低くなる傾向があります。

参考:Google アナリティクス ヘルプ│セッション


回遊率とは

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回遊率は、1回の訪問でユーザーがサイトを巡った割合、つまり1セッションの間でどれだけページが見られたかを表す割合(率)のことで、「PV(ページビュー)数÷セッション数」で計算されます。たとえば、Webサイトへのアクセスが100(100セッション)で、合計200ページ閲覧された場合(200PV)のサイト回遊率は「2」です。

回遊率が高いオウンドメディアでは、ユーザーはコンテンツを気に入ってサイト内のさまざまなページにアクセスしていると考えられます。そのため、回遊率が高ければ高いほど、ユーザーのサイトへの好感度が高いと言えます。また、回遊率が高い場合、ユーザーと接触する機会も多くなります。結果として多数のコンテンツを閲覧することで商品やサービスへの理解が深まり、コンバージョンに至る顧客となる可能性も高まります。

ちなみに、回遊率が高く、かつ直帰率が低いオウンドメディアは、良質なコンテンツとして検索エンジンに高く評価され、検索順位が上がる可能性があります。このことから、回遊率や直帰率はSEOの観点においても重要な指標だということが分かります。


離脱率とは

離脱数=あるページでセッションの最後のイベントが発生した回数

離脱率とは、セッションの中で最後のイベント発生ページ=離脱ページになった割合(率)で、離脱したセッション数 ÷ 全ページビュー数(PV数)」で計算されます。例えば、ユーザーがWebサイトにアクセスし、「カテゴリページ」、「商品ページ」の順に移動して、サイトを離れたとします。この場合「商品ページ」が離脱ページです。商品Aのページは閲覧数は多いが離脱率が高い、商品Bのページは離脱率が低い、などWebサイト内の各ページでのユーザー行動を分析する指標です。

離脱率をモニタリングすると、オウンドメディアなどのサイトにおいて、特定のページやページグループのパフォーマンスを理解するのに役立ちます。具体的には、各ページの離脱率を比較することで、離脱につながりやすいページを洗い出すことができ、どのページに改善が必要かを判断できます。

基本的に離脱率は低い方が高評価になりますが、例えばFAQページはページ内でできるだけ簡潔に疑問が解消されることが望ましい等、離脱率が高くても問題ない場合もあります。申し込みフォームなどはむしろ離脱するのが自然な流れです。離脱率を評価する際は、コンテンツの内容や目的をふまえて判断することが重要です。とはいえ、オウンドメディアを分析する際は、離脱率は低い方が高く評価できることが一般的です。特に、離脱率や直帰率が低く、ページビュー数(PV数)が多いページは魅力のあるコンテンツとしてサイト内の見本にすると良いでしょう。

参考:Google アナリティクス ヘルプ│[GA4] 閲覧開始数と離脱数


直帰率と離脱率の違い

直帰率と離脱率は、訪問者がいつどこでサイトを離れるかを計測する指標としては同じです。ただし計測の対象が異なりますので注意が必要です。直帰は単一ページセッションの場合にのみ発生するのに対し、離脱はすべてのWebページが対象になります。

参考:Google アナリティクス ヘルプ│離脱率と直帰率の違い


分析方法

それぞれの数値の意味を考えると、直帰率と離脱率の数値は低く、回遊率は高い方が理想的と思うかもしれません。しかし、サイトを見ているユーザーの心理はさまざまで、単純に数値の高低で判断できない部分もあります

直帰率が高い理由に、最初のページで問題が解決した可能性もあります。そのようなユーザーは、再度訪れる可能性もあるでしょう。回遊率が高くても、サイトが魅力的で長く巡っているとは限りません。サイトの導線が複雑で、サイト内を探し回っている可能性もあります。そのような場合、見づらいサイトだと敬遠されることもあるでしょう。
数値の高低だけではなく、ユーザーが購買体験(もしくは問い合わせなど)を優先した分析をオススメします。

サイト分析と改善サービス|顧客から信頼を獲得するにはサイト分析と改善から
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チャネル別の直帰率|Google Analytics 4(GA4)ーレポート

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ページごとの離脱数|Google Analytics 4(GA4)ー探索

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サイト全体の回遊率(ユーザーあたりのビュー)|Googleアナリティクスーレポート概要


直帰・回遊・離脱率を改善する方法

直帰率・回遊率・離脱率とは?オウンドメディア改善方法を解説!【GA4対応】

直帰・回遊・離脱率を改善する方法|フォチューナ

オウンドメディアなどのサイトにおいて直帰率・離脱率が高く回遊率が低い場合、サイトの改善を検討しなければなりませんが、数値の高い低いだけで判断するのはリスキーです。
コンテンツの中身や文脈にフォーカスして、ユーザーがサイトに1ページアクセスする理由を理解することが重要です。改善に役立つ4つの視点からチェックしましょう。


デザインや構成をチェック

Webサイトの直帰率が高い場合、読み込み時間が遅い、デザインや要素が混乱している、ウェブサイトのバグなどが原因の可能性があります。サイトを訪れた人は文脈を読む前に、全体のデザインや構成をざっとスクロールしてすばやく把握します。

ユーザーがWebサイトでどのように行動しているかを理解しない限り、特定の原因に起因するものではありません。ユーザーにとってストレスがなく読みやすい文章で、かつ写真などの画像の量が適切でセンスの良いサイトは離脱されず、興味を持って読み続けられます。


コンテンツの長さ

読みやすさとも関連しますが、コンテンツの長さにも注意が必要です。説明(ブロック)が長くなる場合は項目で分けたり、目次をつけて見やすくる必要があります。
最近はスマホの閲覧が多いため、文字ばかりでなく画像や動画などで変化をつけることも大切です。


ページの表示速度を確認

ページの表示が遅いのも離脱原因のひとつです。表示速度はSEOにおいて検索ランキングの評価ポイントになっているため、ページ表示速度の低下は検索順位が下がる原因にもなります。
Googleは、ページの表示速度が1秒から3秒に落ちると直帰率が32%上昇し、1秒から5秒に落ちた場合は90%にまで上昇すると発表しています。
画像が多いなどの理由で表示が重くなっている場合は、画像データの容量(kb/mb)を圧縮して表示速度を改善する必要があります。


ユーザーがわかりやすい導線設計かチェック

導線がわかりにくいサイト設計も、直帰率や離脱率を高める原因です。
わかりやすい導線設計になっているかをチェックしましょう。導線設計が適切に行われていない場合、訪れたユーザーは目的の情報にたどり着けず、離脱しやすくなります。導線設計をチェックする際はユーザー目線になり、UI(ユーザーインターフェイス)設計も意識しましょう。ユーザーが見やすいデザインかどうかを確認することが、離脱を減らすポイントです。


よくある質問

直帰率・回遊率・離脱率とは?オウンドメディア改善方法を解説!【GA4対応】

Q: オウンドメディアの直帰率を上げてしまう原因は何ですか?
A: 直帰率に大きく影響が与えるのが、サイトにアクセスしてまず目に入るファーストビューです。検索意図に合ったキーワードがタイトルに入っているか、魅力的なアイキャッチ画像が設定されているか、興味をそそられるリード文になっているかを確認しましょう。

Q: 直帰率や回遊率、離脱率の目指すべき基準はそれぞれどこでしょうか?
A: サイトの目的や状況が異なるので、一概に◯%が最適、とは断定できません。例えばコンバージョン数などの目的からサイトの集客力などをふまえて逆算してKPIを設定するのが良いでしょう。

直帰率・離脱率・回遊率を改善してアクセスを高めよう

直帰率・回遊率・離脱率とは?オウンドメディア改善方法を解説!【GA4対応】

直帰率・離脱率・回遊率は、サイト運営の目標を達成するために大切な指標です。
サイトの改善すべき点がわかり、アクセス数アップに貢献します。それぞれの数値が示す意味を理解し、問題があればサイトの改良に努めましょう。数値は単体で判断するのではなく、総合的に考える必要があります。数値の高低だけではなく、ユーザーが購買体験(もしくは問い合わせなど)に障害がないか、利用しやすいサイトか、を優先した分析が重要です。

アナリティクス解析士が在籍するフォチューナでは、
サイト・コンテンツの分析を行い運用のアドバイスをさせていただきます。