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- 2025.04.29
SNSの普及により、旅先の景色や体験がリアルタイムで世界中に広がるようになりました。
観光地や宿泊施設、地域体験を伝えるうえで、テキストだけでは伝わりにくい空気感や魅力を、画像や動画といった「視覚情報」が簡潔に表現しています。
こうした背景から、観光業界においてもビジュアルマーケティングが注目されています。
本記事では、「感情に訴求する」ことを用いて、ヒトが喜びを感じる3つの価値をご紹介します。
ビジュアルマーケティングとは
【観光×体験価値】ビジュアルマーケティングの3つの価値

視覚を通して商品やサービスの魅力を届けるマーケティング手法です。
2000年代初頭、インターネットを介した情報流通が加速する中で重要性が見直され、その後のSNSの広がりにより発展してきました。SNSだけでなく、広告ポスターや観光ガイドブック、体験型イベントなども、ビジュアルマーケティングを支える大切な要素です。
たとえば、旅先のパンフレットに春の陽光に漫たされた豊かな街中が写されていれば、その景色だけで「ここへ行ってみたい」と思わせることもあるでしょう。
テキストと比較すると、人間は画像の方が6万倍も早く処理することができます。脳に送られる情報の90%は視覚的なものであることも研究で明らかになっています。
数年前から「Facebook」「X(旧Twitter)」「Instagram」といったメジャーな SNS は、視覚的に情報を伝える”ビジュアルマーケティング”の重要性と可能性に気づいていました。X(旧Twitter)では、画像ありのツイートは画像なしのツイートより、約3倍も多くリツートされており、Facebook も画像ありの投稿は約2.5倍も反応が良かったとのデータもあります。
本記事では、”視覚的な情報伝達”が感情に訴求する価値について解説していきます。
ビジュアルマーケティングが観光業界にもたらす効果
【観光×体験価値】ビジュアルマーケティングの3つの価値
視覚的な訴求は、旅の「行ってみたい」という初期興味を育みます。
さらに、現地での体験を特別な思い出として心に残し、帰宅後もSNSや口コミで共有される流れを自然に促します。ビジュアルは、観光体験を「未来への期待」と「過去の記憶」の両面で支える情報発信となります。
ヒトが「喜び」を感じる2つの訴求
観光地を紹介するうえでは、大きく分けて二つの訴求方法があります。
- データ訴求(論理的な理解を支えるもの)
- 感情訴求(心の深い部分に働きかけるもの)
例えば「この温泉の泉質は○○で健康効果が期待できます」という説明がデータ訴求とした時に、「ふわっと立ち上る湯煙と、夜空に光る星を眺める時間」という紹介が感情訴求にあたります。
両者をバランスよく取り入れることで、より多くの人の心に寄り添う観光プロモーションが可能になります。
エモーショナル訴求がもたらすメリット
理屈ではない「また行きたい」という気持ちは、一度訪れた土地への愛着となってリピーターの育成や長期的なファンづくりに繋がります。
観光におけるビジュアルマーケティングは、単なる集客施策ではなく、「記憶に寄り添う体験価値の設計」として捉えることができるでしょう。
観光業界で感情に訴求するために重視すべき3つの価値
【観光×体験価値】ビジュアルマーケティングの3つの価値
【感性価値】直感的な好感を引き起こす
第一印象で「いいな」と感じてもらうためには、デザイン、色合い、光の演出が重要です。
旅の期待感を高める工夫が、出発前のワクワクを後押しします。

【情緒価値】心を動かす体験を演出する
現地での小さな体験、例えば「地元の方と挨拶を交わす」「早朝の静かな港町を歩く」といった瞬間が、旅を特別なものに変えます。
こうした情緒的体験を視覚表現で伝えることが、記憶に残るプロモーションにつながります。

【共鳴価値】価値観に共感してもらう
地域の文化保護や環境保全など、観光地が持つストーリーに共感してもらうことも重要です。
ビジュアルを通じて、訪れることそのものが社会貢献や自己実現に繋がると感じられる工夫が求められます。

ビジュアルマーケティング実践のためのポイント
【観光×体験価値】ビジュアルマーケティングの3つの価値
・デザインと体験を一致させる
パンフレットやWebサイトに描かれる画像、コピー、表現が、現地で実際に体験する情景と適合していることが大切です。
これは、言語での伝達だけでは揺れやすい「期待」と「実際」のギャップを埋め、最終的にツーリズムの満足度を上げるための足場となります。
・ストーリー性のあるビジュアル表現
簡単に美しいだけの写真にとどまらず、その地で魅力を作っている観光に従事した方々または地域産業の職人さんや風土、物語を感じさせる表現を意識します。 これは、単純な観光にとどまらない、記憶に残る体験を作り、結果としてツーリズムの満足度を高める助けとなります。
・デザインと体験を一致させる
旅立つ前の情報検索から、現地での体験、帰宅後の振り返りまで、一路の体験経路を思いやる視点が重要です。
満足度の高い体験を経験したツーリズムは、再訪問や口コミを通じて、新たなツーリズムを生む経歴をつくりやすくなります。
最後に
【観光×体験価値】ビジュアルマーケティングの3つの価値
観光地や地域の体験を視覚情報と言葉で簡潔に繋ぎ、ツーリズムにわかりやすく伝えることは、単なるブームで終わらせない緩やかなリピートを生む基盤となります。
海外からのインバウンド需要を一過性に終わらせず、地域の経済や文化を持続的に発展させるためには、次の時代を見据えた取り組みが欠かせません。そして、オーバーツーリズム(訪れすぎる問題)、アンダーツーリズム(訪れられない問題)など、観光業界が目の当たりにしている課題にも、計画性ある情報発信が重要です。
フォチューナは、その地域に合わせた観光プロモーション戦略の設計から、街の体験をDXで支えることまで、全方体的なサポートをご提供します。
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INFORMATION
運営会社:株式会社フォチューナ
日本とベトナムを拠点に、デジタルマーケティング戦略とインサイトデータ分析を軸とした集客ソリューションを展開。Web施策からSNS広告運用のコンサルティングまで、幅広いサービスを通じてお客様のビジネス成長と継続的な価値創出を支援しています。
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AUTHOR PROFILE
YAGISAWAWEBコンサルティング事業 プロジェクトマネージャー
新規事業とリテール領域で支援するプロジェクトマネージャー。WEBディレクター、営業を経てインバウンドマーケティングと情報設計などの上流工程の知見から企業のDX推進に従事する。 HubSpotインバウンド認定、HubSpot Marketingソフトウェア認定資格を保持。
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