顧客維持の手法 リテンション・マーケティングとは?
2024.02.03

顧客維持の手法 リテンション・マーケティングとは?

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今、注目を集めているインバウンドマーケティング手法のひとつがリテンション・マーケティング。

リテンション(retention)とは維持する・保持する、という意味をもち、既存顧客との良好かつ安定的な関係を継続的に築くことを目的としています。

本記事ではリテンション・マーケティングのポイントについて解説します。


そもそもリテンション・マーケティングとは

今、改めて注目を集めているマーケティング手法がリテンション・マーケティング。既存顧客との良好かつ安定的な関係を継続的に築くことを目的としたリテンション・マーケティングは、ロイヤルカスタマーを育て、カスタマーサクセスへと導くためその高い効果により欠かせないマーケティング方法となっています。


リテンション・マーケティングが必要なワケ

マーケティング手法は大きく二つ、新規顧客獲得に向けたものと既存顧客に向けたものに分けられます。これまでマーケティングといえば、市場拡大・新規顧客獲得目的のアプローチに比重がおかれる傾向にありましたが、そんな中、改めて見直されているのが既存顧客に対するマーケティング=リテンション・マーケティングです。

なぜなら、新規顧客獲得のためには膨大な労力とコストがかかります。しかし、一度自社の商品を購入してくれたお客様ならどうでしょうか。
過去に自社商品に対する興味を持ち、購入に至るまでのアクションを行ってくれた既存のお客様。リアルなペルソナを持ち、データ集めも新規顧客に比べて容易。既存顧客に向けて丁寧にリテンション・マーケティングを行えば、その効果は計り知れません。


リテンション・マーケティング導入のメリット

リテンション・マーケティング導入の一番のメリットはコストが抑えられること。
新規顧客の獲得にかかるコストより、既存の顧客を維持するコストの方が1/5ですむと言われており、マーケティングの世界では「1:5の法則」と言われています。

さらにそれを上回るメリットが顧客生涯価値(=LTV(Life Time Value)を高められることです。LTVとは顧客が自社との取引においてどれだけの利益をもたらしたかを測る指標ですが、これを高めることができれば、自社の売り上げを向上、安定させることができます。 
だからこそ既存顧客に対する丁寧なマーケティングアプローチ=リテンション・マーケティングが大切なのです。

リテンションとは、既存顧客との関係を維持していくためのマーケティング活動のこと。CRMはその手段のためのひとつ。
一度顧客が離れてしまうと、新規に顧客を開拓することは非常にコストがかかる(1:5の法則)なため、いかに既存顧客を維持し、離反させないかが重要となる。
顧客生涯価値とは、顧客1人あるいは1社の顧客ライフサイクル全期間で、その顧客が企業にもたらした価値の総計のこと。顧客を獲得維持するためのコストと、顧客の購買額との差額が価値となる。

リテンションに向けるアプローチ方法

リテンションに向けたアプローチ方法としては、現在商品を利用してくれている「顧客」に向けたものと、「休眠顧客」を掘り起こすためのものがあります。

リテンションに向けたアプローチ方法

オウンドメディア

オウンドメディアがあれば、顧客との定期的な交流のキッカケになります。コンテンツの更新ごとにメルマガやSNSでお知らせをしたり、どんなコンテンツが好まれるのか、どんな広告がクリックされやすいのかで顧客のニーズを的確に分析することも可能です。
また良質なコンテンツを通して自社のファンになってもらい、より深く企業理念や商品を理解してもらうことも可能です。


会員登録

リテンション・マーケティングを行う際、必ず必要になるのが顧客データです。顧客データは会社の大切な財産。商品を購入してもらう際、お客様にできるだけ負担をかけることなく会員登録してもらえるような導線・サイト設計が欠かせません。


メルマガ配信

そして会員になってもらったら、定期的な情報発信をおこないましょう。顧客がつい興味を持って読んでしまうような良質なメールマガジンはファンを増やすのはもちろん、オウンドメディア同様、企業理念に基づく商品への理解を促進してくれます。


SNS活用

TwitterやInstagram、Facebookなど各種SNSは、それぞれの特徴を持つため、同じ内容を発信するにしても見せ方が自然と異なってきます。そのため「短い文章で端的に読みたい」「写真で雰囲気を感じたい」などに顧客の好みに合わせて情報が伝わりやすくなるのはもちろん、ECサイトと連携させることでよりスムーズな購入導線の構築、また、シェアによる効果的な情報拡散が期待できます。


MA(マーケティングオートメーション)

さらにより高い精度で優良顧客にアプローチするため、必要なのがMA(マーケティングオートメーション)です。これは各種顧客の購入履歴、サイトへの訪問履歴、マーケティング施策への反応などを分析して個人のニーズを見極め、必要な情報を配信することができるシステム。大量の顧客データに対し手動でそれらを行うのはコストがかかるうえ、取りこぼしが多く効率が悪いのですが、MAを導入することでより簡単に効果的に働きかけることができます。


ファン層を獲得することが成長につながる

このように丁寧なリテンション・マーケティングを行い、既存顧客を常に意識していけばファン層を獲得することができます。自社のファン、つまりロイヤルカスタマーです。ロイヤルカスタマーを多く獲得できればLTVも増え、自社への安定的な利益をもたらします。そして、丁寧行えば行うほど必ず結果が出るのがリテンション・マーケティングというわけなのです。

これはカスタマーサクセスにも繋がります。カスタマーサクセスにはサブスク型のビジネスモデル等もあり、リテンション・マーケティングにはこのサブスク型のビジネスモデルも有効です。

フォチューナではリテンション・マーケティングのための各種サポートを意識したサイト制作を支援しています。
ぜひお気軽にご相談ください。