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- 2025.04.08
近年注目されるインバウンドマーケティングの中で、オウンドメディアを運営する企業が増えています。集客や採用に役立つオウンドメディアですが、うまく結果に繋がらず運用に悩みを抱く方も多くいます。オウンドメディアの目的やメリットを理解すれば、効果的なオウンドメディアを運用することが可能です。
本記事では、オウンドメディア運営の役割やメリット、そして効果的に始める方法について紹介します。
そもそもオウンドメディアとは?
オウンドメディア運営の役割やメリットを解説

オウンドメディア (Owned Media)は直訳すると「自社が所有するメディア」のことで、言葉の意味をそのまま捉えれば、企業が所有するメディア全般を指します。
そのため本来の意味では、パンフレットやカタログなど、ウェブ以外のものも含まれますが、日本ではウェブ上で展開される情報メディアを指すことが一般的です。
製品や商品の魅力を伝える記事、教育や趣味の学び記事、ビジネスやエンタメなどのニュース記事、業界や企業採用記事など様々なものが挙げられます。
企業が自社で運営するWebメディア
オウンドメディアは、自社が発信するWeb上のメディアであり、主にブログ形式の情報発信サイトを指します。
公式サイトが会社の概要や事業内容など固定的な情報を掲載しているのに対し、オウンドメディアは日々更新しながら新しい情報を発信します。ユーザーの目線に合わせ、ニーズに合った情報を提供しながら新しいユーザーを増やしていくのが特徴です。
オウンドメディアの役割
オウンドメディアには、購買や問い合わせへつなげるアプローチとして3つの役割があります。
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- 自社の魅力・コンテンツを発信する(集客インバウンド)
- ユーザーから見つけもらい、興味の度合いを高めること(営業セールス)
- 長期的な関係を築くための対話や対応(カスタマーサービス)
継続的に商品購入やサービス利用してもらうために、それぞれの役割を機能として捉えることをおすすめします。大勢の顧客からリスペクトされ、長期的な関係を築きつつ、1人ひとりを満足させるためにオウンドメディアの役割を整理する必要があります。
では、3つの役割について目的にあわせた具体的なアプローチについて次の項でご紹介します。
オウンドメディアの目的
オウンドメディア運営の役割やメリットを解説

オウンドメディアを活用する背景には、企業ごとに何らかの課題があるものです。
たとえば、ブランディングやセールス、マーケティングに関する悩みを抱えており、その解決策としてコンテンツの発信に取り組むケースが多く見られます。
そのため、オウンドメディアを立ち上げる際には、目的を明確に定義し、社内で共有しておくことが望まれます。
目的が定まっていれば、日々の運用やコンテンツ制作も軸がぶれにくくなり、成果につながるプロセスとして位置づけやすくなります。
オウンドメディアは単なる情報発信の手段ではなく、企業の課題に対して戦略的にアプローチするための手段です。だからこそ、運営にあたっては「なぜ取り組むのか」を見失わないよう意識しておきたいところです。
オウンドメディアが補完するECサイトの魅力
ネットショップに在庫や入荷状況を掲載するだけでは、製品やサービスの本当の魅力までは伝わりにくいものです。そこで、EC・ネットショップでは伝えきれない価値や背景、使用シーンなどについては、オウンドメディアを活用して発信していくことが有効です。
ユーザーが商品やサービスを探す際に使うキーワードを正しく捉え、コンテンツとして丁寧に伝えることで、より深い理解や共感につながっていきます。
共感を育むメディアがブランドを補完する
オウンドメディアは、自社の価値観や思想をコンテンツを通じて表現できる場でもあります。
その自由度の高さを活かすことで、企業イメージの醸成やブランディングにもつなげることができます。
ニーズをきっかけに訪れたユーザーは、製品やサービスの情報だけでなく、そこに込められた想いや世界観にも触れることになります。その世界観に共感したユーザーが、オウンドメディアに継続的にアクセスし、やがて顧客へとつながっていく――。
そうした自然な流れを生み出せる点も、オウンドメディアの大きな魅力といえるでしょう。
顧客を集めて長期的な関係づくりへ
オウンドメディアは、ユーザーにとって価値ある情報を提供し、興味や関心を育てていく自社発信のメディアです。その本質は、短期的な売上を狙うための手段というよりも、ユーザーとの長期的な関係性を築くための対話の場にあります。
たとえばアパレル業界であれば、単なる入荷情報だけでなく、コーディネート例や着こなしのコツといった日常に寄り添う提案を加えることで、共感を得やすくなります。
ITサービスであれば、使い方のガイドやよくある質問への回答を記事にすることで、ユーザーの理解を深めるきっかけになります。
このようにして蓄積されたコンテンツは、時間とともに検索やSNSを通じて自然とユーザーに届き、広告に頼らず集客ができる仕組みをつくることにつながります。
中長期的な視点での集客基盤として、オウンドメディアは大きな役割を果たすのです。
オウンドメディアのメリット
オウンドメディア運営の役割やメリットを解説
オウンドメディアを活用して、企業に興味を持ってもらうきっかけ作りのシステムが構築できれば、インバウンドマーケティングにより得られるメリットは非常に大きいです。
インバウンドマーケティングにより得られるメリットについて、紹介します。
広告費の削減
オウンドメディアのSEO対策が的確にできれば、広告費をかけずに多くのユーザーを集めることができます。検索から集まったユーザーは、自社製品に興味を持っていて購買の可能性がある潜在顧客です。
多くの費用をかけて広く一般に広告を出すよりも、これら潜在顧客にメルマガやオウンドメディア上で問い合わせをもらう方がはるかに効率的良いと言えるでしょう。また、記事が増えるごとにメディアとしての価値も高まり、Googleの評価も高くなります。検索上位になることで、長期的に広告としての役割を果たすでしょう。
分析により顧客のニーズがわかる
WEBのアクセス解析により顧客ニーズがわかるというメリットもあります。
Googleアナリティクスなどのツールを使えば、ユーザーがどのコンテンツに興味を示し、どのページで離脱が多いのかがわかり、顧客ニーズのヒントが見えてくるでしょう。
さらに記事見直したり、新しい商品の仕入れや開発手がかりにもなります。WEB解析から改善点などにも気づくことができるのもメリットです。
SNSで拡散(シェア)が可能
オウンドメディアは、Facebook、TwitterやInstagramなどSNSとの相性が良く、オウンドメディアの記事連携することで拡散が可能です。
特にオウンドメディアを立ち上げた当初はコンテンツが少なく、検索による集客は期待できません。フォロワーの多いSNSを流入経路としてオウンドメディアを紹介することで、サイトへの効率的な集客が図れるでしょう。
また、SNSはリアルタイムでユーザーと交流できるため、身近な存在として親近感を与えることができます。企業のイメージを良くする効果も期待できます。
ナレッジが蓄積する
オウンドメディアの運用には高いレベルのノウハウが要求されます。自社で作成から運用まで継続していくことで、運用ナレッジが蓄積されるのがメリットです。
社内に向けたナレッジ共有も、コンテンツを通して可能となります。過去の記事も蓄積されるので、社員教育ツールしても利用できます。
オウンドメディアを始める方法
オウンドメディア運営の役割やメリットを解説

オウンドメディアを成功に導くためには、コンテンツの戦略設計が重要となります。戦略を立てることで目的達成まで最短距離で到達することができます。
オウンドメディアを始める方法「企画」についてご紹介します。
ペルソナを設定する
オウンドメディアにおけるペルソナとは、メディアを運営する企業が想定する顧客層を指します。
どのような顧客が自社の提供するサービスや商品を検索するのか、どのような興味、関心をもってサイトにアクセスしているのかを想定することで、性別、年齢、ライフスタイルをより具体的にイメージすることができます。オウンドメディアの第一歩は、ペルソナ(顧客層)の設定を行いましょう。
例えば、ペルソナ設定を「20代~30代の“おうち時間”に興味がある女性」と設定したとします。「年代×ライフスタイル」という大きなカテゴリーでは十分かもしれませんが、数あるWEBサイトの中からクリックされる確率は低くなってしまします。
さらに深掘りをしてペルソナを設定します。「28歳社会人、関東に暮らす女性。趣味はカフェ巡り。可愛い雑貨が好き。」というように、行動が想像できるように細部設定すると、オウンドメディア記事のキーワードを選定しやすくなり、ペルソナが読み進めたくなる構成が作ることができます。
構造を計画する
オウンドメディアは、コンテンツが重要ですが検索に表示されなければ(ユーザーの目に触れない)意味がありません。GoogleとYahoo検索が大部分を占めるので、SEO対策に強いCMSとシステム構造が必要です。
WordPressは、Google検索との相性も良くSEOに強いこと、拡張性があるため優位性があります。
良質なコンテンツを構成するシステム構造を戦略的に計画する必要があります。
KGIとKPIを設定する
- 数値目標
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- 達成度を確認するKPI(重要業績評価指標)
- 最終的な目標を設定するKGI(重要目標達成指標)
オウンドメディアは、長期的な視点で取り組まなければなりません。定期的な見直しとそれを判断する数値目標を持つことがが大切です。
KPIの指標にするものは訪問数やクリック数など数多くあり、サイトに合ったものを選びます。KGIを達成するためには、より具体的な施策ができるKPIを設定することが大切です。
KGIは最終的な目標を定量的に設定するもので、売上数やアクセス数などがあてはまります。KPIはKGIを達成するためのプロセスで、順調にゴールへと計画が進んでいるかを確認する中間目標です。
オウンドメディアを活用して、マーケティングをはじめよう
オウンドメディア運営の役割やメリットを解説
オウンドメディアで企業の考えや想いを伝えることができるので、企業・ブランドのイメージを確立することが可能です。一貫したメッセージを発信してマーケティングが行えば「競合との差別化」「顧客の獲得」「信頼獲得」などメリットを得ることができるため、集客や認知向上のためにオウンドメディアを活用し、ターゲット層への認知拡大にも繋がります。
Media WordPress のオウンドメディア サービス パッケージを使用すると、コンテンツを簡単に作成し、検索エンジンに最適化された記事が、すぐに公開できます。

SEOに必要なタイトル、ディスクリプション、HTML記述、構造化マークアップをはじめ、検索エンジン用サイトマップなどのファイルを簡単に管理できるため、ファイルを書き直したり、構造を作り直す作業は要りません。
標準のデザイン・テンプレートは、オウンドメディアに特化した機能が豊富に用意されているため、サプライヤーは、文面を入力するだけで 記事の目次、関連記事の表示から動画、Googleマップ、また資料ダウンロードや問い合わせのCTA設置まで、必要な機能を別途開発せずに済みます。
さらに運用チームが、オウンドメディアのスタートに必要な設計や企画、中⻑期的に見据えるべきコンテンツ戦略までMedia WordPress を通してサポートしていますので、お気軽にお問い合わせください。
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AUTHOR PROFILE
HIROHATAWEBコンサルティング事業部 / 関西チーム プランナー
リテール業界を得意とし、WEBマーケティングを支援するプランナー。前職はリテール業界にて社内マーケティング兼、制作ディレクターを担当しておりました。フォチューナに入社後、WEBディレクター、営業を経て情報設計、開発案件にも携わっています。 制作し納品するだけでなく、公開後の運用フォローや、成果に近づくため伴走した支援を行っております。 HubSpotインバウンド認定資格を保持。
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